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ギレルモ・デル・トロの部屋 hellboy.exblog.jp

映画「ヘルボーイ」とギレルモ・デル・トロ監督を応援するブログです!ブログのタイトルを変更しました。(2015.07.22.)


by maku-no-suke

特典ディスクの感想 その1

特典ディスクの感想 その1_b0053010_10321181.jpg


昨日の夜、やっとDISC2の「卵の部屋」から「未公開シーン」と「メイキング・ドキュメンタリー集『ヘルボーイ』創造の種子」の途中までを見ました。
いや、もっとね。短いと思ったんですよ。メイキングって30分くらいなのかって。そうしたら1時間ちょっと見てもまだ終わらないので、クロエネンのところまで見て続きはまたにしようってことになりました。

で、感想なんですが、「未公開シーン」は先日ボーナス・ディスクの「キャストによるビデオ解説」を見た時に確認していたので「あぁ、やっぱりここがカットされていたんだ」と思いながら見ましたが、最初に長いバージョンを見ちゃっているので、北米公開版は逆に物足りない印象でした。

デルトロ監督が「タクシーのシーン」や「ロシアの倉庫のシーン」は長いし、テンポのことを考えてカットしたと言っていましたが「タクシーのシーン」はリズとマイヤーズの関係を描く上では必要だと思うし、この作品にあってこういう「青春ものの青臭い感じ」がまたアクセントになっているところがまた洒落ていて良いと思うんですが…。また「ロシアの倉庫のシーン」もフィクションに現実を持ち込むことによって、より面白味が増すし、テンポより「冥界の扉」の出所の説明として欠かせないシーンなのでカットしなくても良いんじゃないかと思いました。

あとこの中にはありませんでしたが、冒頭のブルーム教授が病院でタロットカードをめくる辺りのカットがなかったように思うんですが、これもどちらかと言うとこれからの教授の運命を示唆してるカットなので重要だったと思います。まあ、日本ではディレクターズカット版で見ることが出来たのでよかったんですけれどね。

「メイキング」は大容量で、ホント、ビックリでした。
ミニョーラさんが思いの外、作品にタッチしているのが意外で、特に監督とヘルボーイの肩のデザインを決めていく辺りはおもしろく見ました。
それぞれのパートの人が精一杯頑張っている姿にもまたまた脱帽。
ラスプーチンのグローブの回転するリングとかね。あー言ったディスカッションから生まれたんですねえ。ぐるぐる回ってるだけでなんかすごそうだなあって思わせられちゃいましたもんね。

またラスプーチンのグローブがコミックでは両手にはめていた事も初めて知りました。(原作未だに未見です)
ヘルボーイの右手に対してラスプーチンのグローブも右手のみに変更したそうですが、そういった監督の作品に対する明確なテーマへの追究にえらく感心してしまいました。誰かがコメントしていましたが、サミーの左右長さの違う腕もアンバランスな「ヘルボーイ」の登場人物たちの象徴だったんですね。見ているこちらとしては、そのコンプレックスを乗り越えて前進していく姿に共感するのと同時に、巧みに挿入される笑いと「ヘルボーイ」の人間臭い描写が思い切りツボなんですよね。

ところで特に爆笑しちゃったのがロン・パールマンのメイクの途中の「テレタビーズ・ヘルボーイ!」
確かに「テレタビーズ」のポーに激似かも!!
それと「エイブ」のダグ・ジョーンズ!!本当にあれじゃあ骨皮筋右衛門ですよ~。でもメイキング映像でもかなりリアルだったのには驚きました。教授と話しているシーンの腕の動きも機械で動かしているみたいですごかったですね。イスに座ってスタンバイしている時にサンダルを履いてるのが可愛いらしかったかな。(^_^)
しかしあの地下に行った時の「手」のアップが作り物だったとはね~。そう言われてみればそうなんですが、いや、実によく出来てるし、監督のこのこだわりこそがキャラにリアル感を与えてるんだなあとまたまた感心してしまいました。

あとは「クロエネン」ですか。全身メイクをして最初にセットに現れたときに、ジョン・ハートが「人形の正体はわかった」とジョークを言うところ、良かったなあ。メイキャップのお姉さんも、たしか「デビルズ・バックボーン」のメイキングにも出ていた人ですよねえ。
低予算ながらもハリウッドでこれだけの映画が撮れちゃうデルトロ監督の才能とスタッフのみなさんに本当に脱帽ですよねえ。
by maku-no-suke | 2005-04-12 12:08 | DVD