ギレルモ・デル・トロの部屋 hellboy.exblog.jp

映画「ヘルボーイ」とギレルモ・デル・トロ監督を応援するブログです!ブログのタイトルを変更しました。(2015.07.22.)


by maku-no-suke
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ロバート・ブロック著「妖蛆の秘密」

b0053010_1419132.jpg「ヘルボーイ」にハマってもうすぐ2ヶ月。
マクタロウ(旦那)に「ヘルボーイ」の設定が「クトゥルー神話」だということを聞き、ネットでいろいろ調べているうちに「いれくば堂」さんで「映画の冒頭で「妖蛆の秘密」よりの抜粋あり」という記事をみつけました。

さっそく図書館で国書刊行会の「真ク・リトル・リトル神話体系2」を借り、その中に収録されている「妖蛆の秘密」を読んでみたのですが、どの部分がそれにあたるのかよくわかりませんでした。
そこで思い切って掲示板で管理人さんにお尋ねしたところ、本文の引用ではなく「妖蛆の秘密」というタイトルそのものが使われているとのこと。

そもそも「妖蛆の秘密」の原題は「The Shambler from the Stars」と言って、一般的には、訳者によって「星から訪れたもの」、「星から来た妖魔」、「星よりの召喚者」と翻訳されているということが判りました。
ではなぜ「真ク・リトル・リトル神話体系2」に納められているタイトルが「妖蛆の秘密」なのかと言うと、この話の中に登場する魔導書の名前が「妖蛆の秘密」と言うんですね。

物語は、この魔導書「妖蛆の秘密」を偶然手に入れた主人公が友人の下を訪れ、化け物を呼び出してしまうという短編で、その化け物の描写が、「それは赤い血をしたたらせた、脈動する巨大なゼリーのようであった」とか「胴体に無数の触手が波打っていた」とか「触手の先には吸盤がついており、それらは残忍な欲望に口を開閉していた」など…いかにも「クトゥルー」というか「ヘルボーイ」のラストバトルのアレそのもの!

さらに調べてみたら、この話を書いたロバート・ブロックは映画「サイコ」の作者としても有名な人で、若いころはかなりラヴクラフトに傾倒していてクトゥルー関係の本を書きまくっていたみたいなんですね。(後年はイギリスの怪奇映画制作会社アミカス・プロダクションで脚本も書いていたそうです。)
「妖蛆の秘密」のラストで主人公の友人が化け物に残酷な殺され方をするのですが、巻末の解説によると、実はこの友人のモデルになったのがラヴクラフト御大で、殺され方に感銘を受けたラヴクラフトが「闇に這う者」という作品でロバート・ブレイクという名前の怪奇作家を殺害!ブロック自身もラヴクラフトの死後「尖塔よりの怪奇」という作品でエドモンド・フィスク(ブロックのもうひとつのペンネーム)なる怪奇作家を殺しているのだそうです。
おぞましい話を書いていても、こういったお茶目なところも忘れないところがいいですね。

ところで肝心の「妖蛆の秘密」という単語が映画の冒頭のどの部分に引用されていたかなんですが、これが2回も見た割には全然憶えていない自分が情けなかったりしています。
先日こちらのサイトの10/2の日記の中に「『妖虫の秘密』ってなんですか林完治! 虫じゃなくてちゃんと蛆にして欲しかったです。」とこだわりのコメントをされている方も発見しましたので、映画の字幕が「妖虫の秘密」になっていたと言うことだけはわかったんですが…。
映画のシナリオも探してみましたが、結局みつからず、こうなったらDVDの発売を待って確認するしかないとあきらめモードに入っております。


尚、画像は現在比較的すぐに手に入る「クトゥルー・暗黒神話大系シリーズ」の1巻の表紙です。
「妖蛆の秘密」は「星から訪れたもの」というタイトルで7巻に納められています。
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by maku-no-suke | 2004-11-25 16:21 | 劇中ワード